新米社労士しま 社労士はじめの一歩

社労士合格後、社労士としての一歩をどう歩んでいくのか。ブログと一緒に成長します!

治療と仕事の両立

前の記事で、家庭の事情で退職、と書きましたが…直雇用の

面接では「差し支えなければ家庭の事情とは何か?」をほぼ

聞かれます。面接官の立場からすると、ここはま~聞きたいよね。

 

私の場合、もし聞かれたら正直にお伝えしたほうが伝わると思って

具体的に「家庭の事情=不妊治療」と、感情的にならないように

両立が難しかった状況を客観的にお話しています。 

 

私は晩婚で(もちろん個人差はありますが)一般的な妊娠適齢期

といわれる時期は過ぎていました。が、割と健康体だったし、

婦人科系疾患で悩んだ経験もなかったため「子供もすぐにできる!」

って全く根拠もなく、当然に出産できるって思っていました。

 

が、しかし。。。

新婚当初、夫は通勤時間も長いうえに仕事が忙しくて帰宅が遅く

定期的に海外出張があっていいタイミングで不在なことが続き…

あれ?このままじゃまずくない?って思い始め。。。

基礎体温付けたり、自分でできる努力はしつつ、

自分の年齢も考えて、婦人科に通院することにしました。

 

そしたら、ホルモン値的に、とても楽観できる数値ではなく…

タイミング→人工授精へと進み、早く結果が欲しかったので、

夫婦で話し合って、体外受精に進むことを決意しました。

 

ここで体外受精で実績のある、自分に合いそうな病院に転院を

決めたのですが、実際にやってみたらとてもじゃないけど、

今のままのフルタイム勤務では仕事と治療の両立が難しいことは

明白でした。自己申告制度を使って、両立できそうな部署への

異動希望も出し、半休(時には当日の仮病なども←ごめんなさい!)

を使いながらなんとかやりくりしてきましたが、この調整の

ストレスも半端なくて…仕事にも治療にも良い影響はないだろうなと。

 

諸々考えて夫婦で話し合い、今は子供を授かることを優先に考えたい

との思いが強くなり、退職を決意しました。

私のいた会社は家庭事情等で退職した社員の再雇用制度があったので、

これを使って戻れたらなっていう淡い希望も残しつつ。

 

そして、退職を決めてから、治療が割とうまくいくようになり、

最終勤務日を過ぎたころの移植で運よく妊娠することができ、

夫婦でとても喜んでいたのも束の間…1回目の流産。。。

 

この時は、すごく悲しかったものの、妊娠できた手ごたえも

感じたりしていたのですが、この後、何度も何度も妊娠→流産を

繰り返し、自分が不妊症だけでなく、不育症でもあることが判明…。

(年齢的な影響もあるかなとは思いますし、あれは超初期の流産

だったのかも…っていう経験は今思うと昔もあったんですよね。。)

 

流産って、一度手にしたものを手放すことになるわけで、、、

喜びを味わった後に奈落の底に落とされるような喪失感が

ものすごかったです。普段は感情が安定している方ですが、

この時は結構浮き沈みしていたように、振り返ると思います。

 

また、通院の待ち時間も長く、雑誌を読むのにも飽きてきて、

時間つぶし的な側面もあり、社労士の勉強を始めました。

 

不妊治療というのは、最後は授かりもの、

頑張った分だけ結果が出るものではないことを思い知り、

頑張ったら結果がついてくる社労士の勉強や仕事をしている

時間を作ることで、頑張っても成果が出るとは限らない

不妊治療から一時でも離れる時間をもつことで、

自分自身の心のバランスを保っていた、救われていた部分も

あったと思います。

 

結局、色々考えて、夫婦でも話し合い、ここまで頑張って

ダメなら不妊治療をやめようという線引きを決め、残念ながら

子供を授かることなく、不妊治療を終わりにしました。

やりきったからこそ、この境地に達したのだと思うし、

悔いは(そりゃ全くないとは言わないけど)ありません。

 

不妊治療は身体的にも、精神的にも、時間的にも、経済的にも、

負担が大きいものです。それも理解したうえで、チャレンジして

みたいと思えるパートナーと出会えたこと、治療ができる環境に

いたことは、ある意味ありがたいことだと感じています。

 

菅政権が不妊治療支援を掲げていますが、個人的には賛成です。

もっと早い年齢で治療を受けてほしいし、子育てと仕事の両立の前に

子供を授かるための治療と仕事の両立できる環境を整えたり、

支援が必要な人もいるんですよね。でも、極めてデリケートな

ことでもあるので、声をあげづらくもあったり…。

 

 

日本は少子高齢化が進んでいっていることも考えると、

治療(不妊治療に限らず)や介護など、仕事との両立支援に

ついて、社労士として、キャリアコンサルタントとして、

携わっていきたいな、と思う領域の1つでもあります。